紙管理・郵送作業のアナログ業務から脱却
プロトタイプ型開発によるスピーディーで柔軟なサポート
ノーコードの特性を活かしたシステム構築
株式会社滋賀レイクスターズ(以下、滋賀レイクスターズ)は、Bリーグに所属するプロバスケットボールチーム「滋賀レイクス」の試合運営・プロ選手マネジメントをメイン事業とし、その他にもアカデミー事業としてのバスケットボールやチアリーディングのスクールの運営、グッズ販売などを行っています。
直近の2024-25シーズンは戦績面で苦戦を強いられたものの、ファンやパートナー企業との強固な関係性を背景に、ホームゲームの来場者数は過去最多を記録しました。
クラブはこうした応援を力に変えて着実に成長戦略を推進しており、事業力の向上と、地域に根ざしたクラブとしての価値を着実に高めています。
滋賀レイクスターズは、2007年にチームを設立し、現在では350社以上のパートナー企業に支えられている地域密着型のプロスポーツクラブです。
様々なマーケティング施策の実施や、近年のバスケットボール界の盛り上がりもあり、パートナー企業数が増加しているという中で、最近ではパートナー企業へ付与する権益の試合観戦チケット枚数が年々増え続け、発券・配布・利用管理の工数負担が増加しているという課題がありました。
こうした問題を解決し、社内業務の効率化の実現や、パートナー企業との更なるリレーション構築を図るため、権益チケットの配布をペーパーレス化し、管理をシステム化することを決めました。
そこで導入パートナーとして選ばれたのが、ノーコードWEBアプリ開発ツール「Forguncy」を取り扱うトーテックアメニティ株式会社(以下、トーテック)です。
トーテックは、パートナー企業と滋賀レイクスターズで利用・管理するチケット管理WEBアプリを構築するために、ノーコードWEBアプリ開発ツール「Forguncy」を用いたノーコードでのアプリ開発を提案し、滋賀レイクスターズと協力して導入しました。
Forguncyでチケット管理アプリをどのように導入したのでしょうか。導入の経緯と今後について、次の方々に伺いました。
<株式会社滋賀レイクスターズ>
経営企画室 室長 渡邉大樹氏
<トーテックアメニティ株式会社>(発言順)
産業システム事業部 西日本システム部 西村幸夫
産業システム事業部 西日本システム部 第1グループ 正木恵二
産業システム事業部 西日本営業部 野中琢眞
本社:滋賀県大津市におの浜4-7-5 オプテックスにおの浜ビル3階
設立:2007年8月
資本金:10百万円
事業内容:
・バスケットボール興行の企画、運営
・スポーツスクールの企画、運営
・バスケットボールチームに関する各種オリジナルグッズの製造、販売 など
株式会社滋賀レイクスターズのサイトはこちら
経営企画室 室長 渡邉大樹氏
「チームの成長を背景に紙媒体によるアナログ業務を問題視するようになりました」
これまでのスポンサー企業に向けた権益チケットの管理は、1枚につき1つのパスコードが書かれたチケットを出力して、A社には○枚、B社には○枚、というように各社に割り当てられている枚数に仕分けをし、それをまとめて各スポンサー企業に郵送するという方法を取っていました。
この方法によって、スポンサー企業の手元にチケットがあるのでチームや試合観戦の認識をしてもらえたり、ある年はシーズン中に2回に分けて使用期限付きのチケットを郵送することで、試合観戦の促進になったりと、一部の面ではメリットもありました。
しかし、近年では集客数が最多を記録するようになり、スポンサー企業数も大幅に増加し、350社を超えるようになりましたので、この作業を350社以上分、1,2名の担当者で丸1日かけて行っていくこれまでの業務では、時間と労力が大幅にかかると問題視するようになりました。
それだけではなく、以前までの方法ですと、送付した後に実際どれだけのチケットが使用されたのかの把握をリアルタイムにできないという点と、送付作業の際にヒューマンエラーも起きかねないという点も課題としてありました。
このような状況の中で、より力を入れるべき施策に注力していくため、業務の効率化と、チケットの利用状況のリアルタイムな把握を目的に、権益チケットの管理や配付をペーパーレス化することを決めました。
経営企画室 室長 渡邉大樹氏
「UI・コスト・自由度の高さの面でForguncyを選びました」
導入システムの内容を検討する上で、他チームで既に運用していたチケット管理システムを参考に検討を進めており、その機能要件を満たすシステムの提案を数社に依頼し、比較検討をしていました。
検討のポイントとしては、①まず希望の要件を実現できること、②その上で自社ならではのアレンジを加えられる柔軟性があること、③なるべくコストを抑えられること、この3つを重要視していました。
その点、トーテックさんに提案いただいたForguncyは、希望要件を実現できるのはもちろん、コストも抑えられ、実際にシステムを利用する担当者にわかりやすいUIで構築できる点がマッチしたため、導入ソリューションにForguncyを選びました。
「データ整備~インフラ構築~プロトタイプの開発まで、幅広いサポートを受けられました」
システム導入にあたって、スポンサー情報のデータ整備やインフラ環境の構築などが必要になりました。
そのあたりを改めて整備・構築していく点では、苦労することや必要な準備がありましたが、そのようなシステム導入の前準備のフェーズでもトーテックさんには柔軟にサポートいただくことができました。
また、導入・開発サポートについては、当社からの要望に対して初めにプロトタイプのアプリを作成いただきました。
そのおかげで導入するアプリのイメージが付きやすく、プロトタイプをベースに、アレンジや機能追加を依頼するような進め方ができたので仕様を固めやすかったと感じています。
当社からの機能要望にも正確に対応いただけましたし、トーテックさんからも「こんな機能があると良いのでは?」と提案いただくこともあり、リソースや時間に限りがある中では効率的に導入を進められた点がとても良かったと思います。
産業システム事業部 西日本システム部 西村幸夫
導入をスタートした際は、「他チームで既に運用していたチケット管理システムを参考に構築したい」というご要望はあったものの、実際にどんな機能が欲しいかというところの情報が無い状態からの始まりでした。
そこで今回は、まずプロトタイプを作成してお客様に評価いただき、その評価を基に修正をしていくという「プロトタイプ型開発」という手法で導入を実施しました。
この方法ですと、実際に動くものをすぐに見ていただくことができましたので、業務で活用するイメージをしていただきながら使いやすいシステムにするためのご要望を出していただけたかと思っております。
そういった点では、何度もラリーが発生することなくスムーズに開発や導入を進められたので、その分お客様からご要望いただいたコストの部分も抑えることができたと考えています。
また、開発を進めていく中で、当初にはなかった「スマホ入力したい」などの追加要望をいただいた際には、プログラムを組むような開発ではなかなか簡単にはご要望に応えられない所でしたが、Forguncyの特性として簡単にUIを作成できますので、その点でもご要望を柔軟に叶えられたのではないかと思います。
―― プロトタイプ型開発のイメージ ――
産業システム事業部 西日本システム部 第1グループ 正木恵二
私はインフラ整備の面を主に担当させていただきました。
メールサーバーの整備などをする際に、サーバーが今までにはないような構成になっているなど、初めは苦戦する部分もありましたが、お客様にもご協力させていただき迅速に対応をすることができました。
お客様との協力体制を構築できた点も今回のシステム導入成功のポイントではないかと思います。
経営企画室 室長 渡邉大樹氏
「人手でのアナログ作業がなくなり、導入の効果を感じています」
導入してからは、紙管理からWEB管理に変わるというところで、実際に新システムでチケット発券を行っていただくパートナー企業様向けに、4回に分けて新システムの説明会を実施することで周知をしていきました。
今年はシステムを導入して最初の年なので、パートナー企業様への周知や社内理解などの準備が必要な点はありましたが、これまで手作業でチケットを郵送していた作業がなくなったことや、リーグ開催中にチケット使用数がリアルタイムに見える化されることは大きな導入効果だと感じています。
実際に新システムの稼働がスタートしたのは最近で、システムでのチケット受付や発券を行ったのは数試合分ではあるものの、スタートとして良い立ち上がりなのではないかと感じていますし、来シーズン以降はよりスムーズに運用でき、更に業務の効率化を実感できるのではないかと期待しています。
―― 実際のチケット管理アプリ画面 ――
経営企画室 室長 渡邉大樹氏
「思っていた10倍、楽にシステム導入できました」
会社にシステムを導入する際には、コストや大変さの面で、選択肢として抵抗があったり億劫になったりするかと思いますが、今回Forguncyを導入してみて、当初の想像よりもハードルが低く、アウトプットのイメージもしやすくシステム化できたと感じています。
その点はForguncyのメリットかと思いますし、もしシステム導入を迷っている方がいましたら一度デモなどで体験してみるとシステム化に踏み出せるのではないかなと思います。
「今回のシステム化を機に更なるデータ活用に取り組んでいきたいです」
今回システム化したことによって、チケットの発行数の見える化だけでなく、ログやデータを取ることができるようにもなりました。
今後の戦略にも活かせるようなデータを収集できるようになりましたので、これからの施策に活かしていきたいと思います。
また、今回のチケット管理システムに留まらず、更なるデータ活用の促進も今後は検討していきたいと思っています。
例えば、現在はチケットに紐づいた顧客番号、ファインクラブのID、バスケスクール・チアスクール生の情報などは部署ごとに縦割りの管理で会社として一元管理できていないという課題もあります。
そこを一元管理することでより深い分析をし、戦略を立てることができると考えていますので、今後も新しい情報を収集しながら、更なるデータ活用や業務の効率化をしていくうえでも、Forguncyを活用して新たな業務システムをノーコード開発することも検討してきたいと思っています。
Forguncyを活用した更なる業務効率化をサポートさせていただきます
産業システム事業部 西日本営業部 野中琢眞
今後も継続的にWEBアプリの委託開発を通じてお客様の業務改善と効率化に向けたご提案をさせていただきたいと思っております。
今回のチケット管理システムだけでなく、他の部署の方でもExcel業務が多いという課題はお伺いしておりますので、Forguncyを活用した業務効率化でご協力をさせていただければと思っております。
取材日:2025年10月2日
記載の担当部署は、取材時の組織名です。
ノーコードアプリ開発ツール 「Forguncy」 基本ガイドブック
「Forguncy」活用方法 紹介資料
お困りごとがありましたら、お気軽にお問合せください。