生産スケジューラ(生産計画システム)導入支援パートナー選定時の6つのポイント

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連載テーマ「生産スケジューラ(生産計画システム)導入で
失敗しないための8つのポイント」

  1. Vol.1 生産スケジューラ(生産計画システム)導入の目的とは
  2. Vol.2 スコープの明確化とは〜生産スケジューラ(生産計画システム)導入で失敗しないために〜
  3. Vol.3 生産スケジューラを使った現状の業務運用・管理手法からの脱却
  4. Vol.4 プロジェクト推進体制の重要性について〜生産スケジューラ(生産計画システム)導入で失敗しないために〜
  5. Vol.5 自動計画立案時の注意点について〜生産スケジューラ(生産計画システム)導入で失敗しないために〜
  6. Vol.6 プロトタイプ評価方法の注意点について〜生産スケジューラ(生産計画システム)導入で失敗しないために〜
  7. Vol.7 生産スケジューラ(生産計画システム)導入支援パートナー選定時の6つのポイント
  8. Vol.8 生産スケジューラ導入で成功するためのポイント〜生産スケジューラ(生産計画システム)導入で失敗しないために〜

【生産スケジューラ導入で失敗しないための8つのポイント】をまとめた資料をダウンロードできます

前回は「プロトタイプ評価の注意点」について説明しましたが、今回は「導入支援パートナー選定時のポイント」について説明します。
生産スケジューラを導入する際には、ユーザが自社導入するパターンと導入パートナーの支援を受けて導入するパターンがあります。

生産スケジューラには非常に多くの機能が存在するため、豊富な機能を活用したい場合には導入パートナーの支援を受けることを推奨いたします。
そこで、導入パートナーを選定する際のポイントを6点紹介します。

生産スケジューラ(生産計画システム)に関する資料をダウンロードできます

目次

  1. 生産スケジューラの機能について精通している
  2. 選定した生産スケジューラを数多く導入し稼働させている
  3. 導入支援を行うパートナーと直に導入前検討を実施している
  4. 同業種への導入経験がある
  5. 導入支援メンバーを多数有している
  6. 難しい要件(課題や実現したいこと)に対して実装方法の提案ができる
  7. まとめ

生産スケジューラの機能について精通している

生産スケジューラは、業務に沿って動くように作られているパッケージではありません。生産スケジューラはあくまでツールであり、自社の目指す計画方法、運用方法に合わせ非常に多くのカスタマイズを行うこととなります。 1つの要件に対して多くの機能を組み合わせて対応する必要があるため、非常に多くの機能を理解している必要があります。 開発経験やシステム導入経験が豊富な方であっても、生産スケジューラの導入は初めてということであれば機能を理解するまでには相当な期間が必要になるため注意してください。 技術力の違いから、ある導入パートナーからはできないと回答があった場合でも、他の導入パートナーからはこういった方法であれば対応できると回答されることがあります。

選定した生産スケジューラを数多く導入し稼働させている

生産スケジューラを導入して稼働させるにはおおよそ半年以上の期間が必要となります。
稼働に向けてどういった作業が必要なのか、どういったマイルストーンで進めるべきなのか、決めなければいけないポイントや評価すべきポイントなどを理解している経験豊富な導入支援ベンダーを選定しましょう。

経験が少ない場合は運用テストでの問題発生が多くなり、スケジュール遅延や支援金額の増加、最悪の場合には導入中止も考えられるため注意してください。
導入検討時に、支援金額が安い、自社業務を理解している等も重要ではありますが、導入支援パートナーの経験値が非常に重要な要素となります。

導入支援を行うパートナーと直に導入前検討を実施している

導入検討時から導入支援パートナーを見定めましょう。

<パッケージメーカーの営業を中心とした導入検討を実施した場合>
実際にお客様が抱える課題に対して最大限の効果が発揮できるよう支援するのは導入支援パートナーになります。

「検討時のパッケージメーカーの回答レベルに安心していたが、導入時に支援パートナーは質問に対して回答を持ち帰りにすることが多く、レベル感が低かった。」
という結果にならないように注意しましょう。

また、以下のような例もありますので、導入検討時から導入支援パートナーとやり取りを行うことを推奨します。

お客様:「こういった課題に対応できますか?」

パッケージメーカー:「**機能によって対応できるので大丈夫です。」

導入支援パートナー:「**機能によって対応することは可能です。ただしこういった煩雑なマスタ運用が必要となり、処理時間が非常に遅くなる傾向があります。そのため、そういった課題に対して他ではこういった方法で対応しました。」

同業種への導入経験がある

まず業務知識が豊富であれば、理解度が早く、説明する時間が軽減されます。
そして同業種に導入した経験があれば、全体像(業務フロー、課題、必要なデータ、制約、計画方法等)を把握できており、スムーズに導入を進めることができるでしょう。

導入支援メンバーを多数有している

導入メンバー(導入件数)が多ければその分知識が蓄積されるため、要件や課題への対応力が高くなります。
また、人数が多くいれば稼働後のサポート体制が安定します。

難しい要件(課題や実現したいこと)に対して実装方法の提案ができる

基本的にパッケージの標準機能のみで対応しますが、どうしても標準機能では対応できない必須要件があった場合に、プラグインでの対応案を提案できる。
※プラグインとは:アプリケーションの機能を拡張するプログラム

弊社でのプラグイン開発事例はこちらからダウンロードいただけます。

まとめ

お客様から以下のような声を聞くことがあります。

選定ポイントの6点を全てクリアすることは難しいかもしれませんが、導入支援パートナーの活用を検討する場合には、選定ポイントの一部として考慮することを推奨します。

筆者
プロフィール

山原 研佑  Kensuke Yamahara
経歴:
入社以来生産管理業務のスクラッチ開発を経て、生産スケジューラ(asprova)に携わり約10年。
20サイト以上の導入経験があり、現在は生産スケジューラ(asprova)専任グループのリーダとして活躍中。
提案活動や、導入プロジェクトの責任者としてレビューを担う傍ら、SEの育成に力を入れている。
書籍:Asprova解体新書~生産スケジューラ使いこなし再入門~(高橋邦芳様著/日刊工業新聞社出版) の主役:山原正夫(仮名)という役名で出演。※人物像とは異なります 趣味は、サッカー(現在地域のチームに所属)、フットサル、海外サッカーの観戦 高校時代にテニスで全国大会出場の経験もあり、スポーツ全般を得意とする。

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