連載テーマ 「生産スケジューラのプラグイン事例」
- 生産スケジューラ(生産計画システム)の標準的な計画ロジックとは
- 生産スケジューラで材料を使い切る計画ロジック
- 生産計画システム(生産スケジューラ)Asprovaのプラグイン事例〜手直し・転用について〜
- 生産スケジューラで実現する最適な段取り順序とは
- 生産スケジューラ(生産計画システム)で受注生産オーダの納期を遵守する計画ロジックとは
- 生産計画システム(生産スケジューラ)Asprovaのプラグイン事例~炉の充填率を上げる~
- 生産計画システム(生産スケジューラ)Asprovaのプラグイン事例~切り替え段取を計画する~
- 生産計画システム(生産スケジューラ)Asprovaのプラグイン事例~スリッティング工程の計画~
本ブログでは、生産スケジューラのプラグイン事例を多数紹介いたします。
毎回、実現したい計画ロジックを設定し、生産スケジューラの標準的な計画ロジックとのギャップを示しながら、どのようにプラグインを実装したのかを解説いたします。
なお、生産スケジューラの計画ロジックは、筆者が熟知しております「生産スケジューラAsprova」のものを引用いたします。

プラグインとは・・・
ソフトフェアの機能を拡張するプログラムの事です。
ソフトフェアに用意されている差込口に、個別開発したプログラムを差し込んで機能拡張します。
ソフトウェアのプログラムを直接変更する「カスタマイズ」と比べて、制限を受けずに機能を拡張できます。
手直し・転用
加工後の品質検査で不良となったモノは、廃棄されます。
ただし、一度不良となっても、手直しすれば良品にできる場合があります。

また、同じ品目には手直しできないものの、手直しすれば他の品目に転用できる場合があります。

標準的な計画ロジックとのギャップ
一般的な生産スケジューラでは、不良が発生する事を加味して製造数量を計算できます。 具体的には、品目ごとに直行率・手直し率・転用率を設定します。

- 原料Xを加工すると部品Aができる。
- 部品Aは、品質検査において20%の確率で不良となる。
- 不良の内の50%は、手直しで良品にできる。
- 不良の内の25%は、手直しで品目Bに転用できる。
- 不良の内の25%は、最終的に不良品となり廃棄される。
手直しや転用にかかる時間が長い場合、これでは不都合があります。
手直しして良品となるA(2個)と、転用するB(1個)が、加工・検査が完了した直後に在庫になってしまっています。

プラグイン事例
手直しや転用にかかる時間を加味して、在庫になるタイミングを計算するロジックを実装しました。

この例では、手直しして良品となるA(2個)は、加工・検査が完了した2日後に在庫になります。
また、転用するB(1個)は、加工・検査が完了した翌日に在庫になります。
なお、手直しの方法が複数ある場合は、その方法ごとに異なる時間を設定することもできます。
まとめ
手直し・転用にかかる時間を加味するプラグイン事例を紹介いたしました。
この様に計画すると、手直しや転用を経由する在庫を、在庫になるタイミングを加味した上で、余りなく引き落とせます。
| 筆者 岩島 健裕 Takehiro Iwashima 経歴: 新卒入社後、販売管理システム導入支援(プログラマ)を2年間経験する。その後、10年以上に渡り、生産スケジューラの導入支援に携わる。現在は、導入プロジェクトのリーダとして、ユーザと実装メンバーを繋ぐ役割を担う。 得意技は、生産スケジューラの標準機能では実装できないスケジューリング要件への対応(プラグイン)。設計に留まらず、時にはプログラミングも担当する。 |




