SCMによる在庫適正化 vol.3 SCM(サプライチェーンマネジメント)による需給計画

連載テーマ「SCMによる在庫適正化」
- Vol.1 製造業における需給計画の必要性
- Vol.2 需給計画ができていないとどうなる…?
- Vol.3 SCM(サプライチェーンマネジメント)による需給計画
- Vol.4 Coming Soon...
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SCM(サプライチェーンマネジメント)とは?
まず、SCMとはなにかというところからお話いたしますが、SCMはサプライチェーンマネジメント(Supply Chain Management)の略で、こちらの図のようなサプライチェーンにおけるモノの流れを最適化し、お金の流れをマネジメントする手法です。
また、各拠点/組織機能ごとのマネジメントの連携で構成されるものと定義できます。
SCM(サプライチェーンマネジメント)の業務範囲
SCM(サプライチェーンマネジメント)の主な業務は、大きく分けて3つの業務範囲があります。
まず「計画系業務」の部分として、軸となる需給計画業務と、それをもとにした各拠点の生産計画業務です。
そして、それらの計画をもとに生産を行う「実行系業務」があり、この計画と実行の実績をもとにして「管理・評価」を行うといった流れになるのですが、メインの業務としては図の赤枠部分、需給の計画とその実行の部分となります。
これらの業務を行ううえで、実行系の業務ではERPや基幹システムを使用して行われている企業様が多く、管理・評価の部分は、一部BIツールなどで見える化・分析をされる企業様もいらっしゃるのですが、計画系の業務については、Excelなどで勘や経験による属人化した計画を行っている企業様が多いというのが現状です。
Excel/アナログな需給計画のデメリット
Excelで需給の計画を行うというのは、もちろん一つの手ではあるのですが、
拠点や部門が多いと、サプライヤーから顧客までそれぞれ順に計画を立て、その計画や情報を集約して、確認して…といったように、どうしても情報のバケツリレーになってしまい、需給計画業務に必要なデータがサイロ化されてしまうというデメリットがあります。
それ以外にも、Excelを使った人手による需給計画では様々な問題が考えられます。
例えば…
・計画が勘や経験による属人化したものになってしまい、計画精度が低い。
・精度が低いために過剰在庫や欠品が発生してしまう。
・そもそも計画に時間がかかってしまっている
・計画に時間がかかると変化への対応が遅れる
・せっかく計画を立てたとしても、個別の最適化止まりで全体最適ができていない
このような様々な問題を解決するためには、目まぐるしく環境が変化し、予測の難しい今だからこそ、需給計画をSCMソリューションで“システム化し”、勘や経験による計画から脱却すること。
そして合理的根拠のある予測や計画を行う必要があると考えます。
また、さきほどSCM業務の「管理・評価」の部分で見える化・分析をするというお話をさせていただきましたが、見える化・分析を行う際には、過去計画に対して実績がどうだったかといったように過去の振り返りを行うことがほとんどだと思います。
これだと、過去の実績に基づいた計画にとどまってしまい…未来を変えるための手段を検討して計画を立てることはできません。
ですので、需要の予測や計画を行い、“将来見込まれる需要“を起点として、将来の調達や工場の稼働計画を策定することが肝となります。
そのためには、明確な根拠のある需要予測や販売計画などによってサプライチェーンの状況を可視化し、経営目標の達成や予実のズレを解消するための判断が非常に重要です。
まとめ
ここまでSCMの業務範囲や人手でのアナログな需給計画のデメリットをお話しさせていただきましたがいかがでしたでしょうか?
サプライチェーン全体を通して一元的に管理するSCM業務においては、まずはシステムを活用して根拠のある計画を立案すること。
そして、それを可視化し、SCMに関わる全員が同じ計画やデータを指さして判断できることが重要になります
また、単純にシステムを導入すればいいというのではなく、今のサプライチェーンマネジメント業務の方法やフローについて見直し、最適化していくということが企業の成長にとって最も重要になります。

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