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データ消失を防ぐための5つのポイントとバックアップの極意

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データ消失を防ぐための5つのポイントとバックアップの極意

連載テーマ「プロセス製造業でも生産スケジューラが活躍しています!

    1. Vol.1 データ消失を防ぐための5つのポイントとバックアップの極意
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1.はじめに

「バックアップ」という言葉を聞いて、あなたはどのようなことを思い浮かべるでしょうか?
また、会社やあなたの大切なデータが突然消えてしまったとしたらどうしますか?
実際に、データ消失の被害は年々増加しており、事前の備えや対策が非常に大切です。
今回は「大切だとわかっているけれど、何をすればいいのかわからない」、「どこまでの環境を整えればいいだろうか?」、「今の方法が本当にあっているのか?」という疑問を持つ方に向けて、バックアップの基本から効果的な方法まで詳しく解説していきます。

2.バックアップの基本~バックアップとは~

まずは『バックアップとは何か』について確認しておきましょう。一般的に「バックアップ」とは、大切なデータや情報をコピー(複製)して、別の場所に保存しておくことを指します。
「バックアップ」を行うことで、データの消失を防ぐことや、もしもデータを失うことがあったとしても取り戻す(復元する)ことができるという安心感を得られます。

大切なデータを失わないようにするためには、次の5つのポイントをしっかりと考えていく必要があります。

  1. データが失われる『キッカケ』や『タイミング』
    (操作を誤って消してしまった。パソコンが故障した。災害で建物も被災した。など)
  2. バックアップに必要な『モノ』や『環境』
    (外付けHDD(ハードディスク)や専門のバックアップソフトの購入。クラウドサービスの利用。など)
  3. バックアップ環境の構築に必要な『費用』
    (サブスクリプション(月額、年額)。初回のみの買い切り。予算。など)
  4. バックアップ環境導入後の『運用管理』
    (バックアップが失敗していないか。バックアップ先に問題が発生していないか。など)
  5. トラブル時の『復元方法』
    (データを復元するための手順。復元する範囲の判断。など)

上記、5つのポイントは『バックアップ』を考える上で、とても重要です。
あなたの大切なデータを守るためにも、しっかりとポイントを押さえていきましょう。 

3.バックアップの方法~バックアップが必要になる3つのケース~

単に『バックアップ』と言っても、その方法は数多く存在します。
今回はバックアップが必要になるケース毎にその方法を整理していきましょう。ここでは、一般的な3つのケースを取り上げます。

バックアップが必要になる3つのケース

①ユーザーの誤操作
②機器の故障やウイルス感染
③大規模な災害

ケース①: ユーザーの誤操作

これは多くの方が経験したことがあると思います。
本来書き換えてはいけないデータを無意識に変更してしまったり、誤ってデータそのものを削除してしまったりという、いわゆるヒューマンエラーの場合です。
データ消失の規模としては比較的小さいことが多いですが、普段よく使うデータで起こりやすいため、ユーザー主体での復元方法が簡易的であることが求められるケースとなります。

ケース②: 機器の故障やウイルス感染

機器が突然故障して動かなくなってしまった、ウイルス感染によりデータが利用できなくなってしまったなどの物理的・技術的な要因によって、データを消失してしまう場合です。
故障した機器やウイルス感染の影響範囲によって、データ消失の規模はまちまちですが、データだけではなくシステム全体での復元が求められるケースとなります。

ケース③: 大規模な災害

地震や火災、大雨による洪水など大規模災害が起因する場合です。
近年、地震や異常気象による大雨・洪水による災害など建物やインフラ設備自体にも多大な被害が発生することが増えてきました。
大規模な災害が発生した場合、バックアップデータ自体を消失してしまう可能性もあるため、バックアップデータ自体も安全に確保することが求められるケースとなります。

4.バックアップの方法~要点と主なバックアップ方法~

それでは各ケースにおけるバックアップの要点と主なバックアップの方法についてまとめます。
(いずれのケースでも早期の復元という点においては共通していますので、以下では割愛します。)

  バックアップの要点 主なバックアップの方法
ケース①
誤操作
・復元操作の簡便さ
・ユーザー自身で復元
・スナップショットバックアップ
・NAS※や外付けHDDなどへのバックアップ
 (ファイルバックアップ)
ケース②
故障・
ウイルス
・システム全体の復元 ・NASや外付けHDDなどへのバックアップ
 (イメージバックアップ)
ケース③
災害
・システム全体の復元
・遠隔地への保存
・クラウドバックアップ
 (既存のイメージバックアップデータのアップロードを含む)

※NAS(Network Attached Storage の略)、いわゆるネットワーク接続のHDD

ケース①におけるバックアップについて:ファイルバックアップ
ファイルバックアップ

スナップショットバックアップを利用した具体的な復元方法として、Windowsの標準機能として用意されている「以前のバージョン」機能が有効です。
「以前のバージョン」機能を有効にすることで、Windowsがバックグラウンドで保持しているデータの過去のバージョンから、ユーザー自身が過去に遡って復元することができます。
また、Windows標準機能を利用することから、普段使い慣れた画面で復元操作ができる点も有用です。
ただし、Windows端末のディスク容量の一部をバックアップ用に使用するため、十分な容量を確保するか、バックアップ領域に上限を設定する必要があります。

NASや外付けHDDなどの別の媒体へファイルデータコピーによるバックアップも、復元の簡便さという点において有効です。
元のデータと同様の形式でバックアップデータを確認できるため、ユーザー自身で必要なデータの判断が容易に行えるのが特徴です。
また、別の媒体へバックアップを取得することから、機器の故障した場合も対応ができます。
ただし、自動化を行うためにはWindowsに関してある程度の専門的な知識が必要となるほか、後述する他のバックアップ方法に比べると取得に時間がかかる点に注意が必要です。

ケース②におけるバックアップについて:イメージバックアップ
イメージバックアップ

NASや外付けHDDなどの別の媒体へのイメージバックアップは、システム全体の復元やファイルデータ単位での復元など、柔軟な復元方法が選択できるという点においても有効です。
イメージバックアップとは、専門のソフトや機能を利用して、コンピューターの全体を丸ごとバックアップする方法です。
「丸ごと」という言葉が示す通り、従来、システム全体を復元するために行っていた、OSやアプリケーションの再インストールなどの環境構築をスキップして、データ復元までを1度に実行することができます。
専用のソフトを使用した場合には、バックアップデータ自体の圧縮やパスワード設定、定期的な自動バックアップなど、効率的なバックアップの運用環境をスキップして、データ復元までを1度に実行することができます。

専門のソフトを使用した場合には、バックアップデータ自体の圧縮やパスワード設定、定期的な自動バックアップなど、効率的なバックアップの運用環境を構築することができます。
ただし、専用のソフトを使うための知識の習得やバックアップ環境全体を考慮した環境設計のスキルが求められます。

ケース③におけるバックアップについて:クラウドバックアップ

クラウドバックアップは、近年のトレンドの1つとも言えるバックアップ方法の1つです。
バックアップデータの取引先をクラウド環境(AWS、Azure等)に設定することで、大規模な災害にも対応できるという点が大きな特徴です。
ケース②でも紹介しました、イメージバックアップと組み合わせることにより、バックアップ環境の充実とBCP(事業継続計画)の両方を達成することもできます。
また、クラウドサービスの特性上、インターネット環境さえあれば利用可能であることや、専用の機器を購入する必要が無いため、初期投資が抑えられることも他のケースには無い特徴の1つです。
ただし、サービスの仕組み上、インターネット環境に大きく依存してしまう点や、大切なデータをサービス提供元に預けることになるため、信頼できるクラウドサービスをしっかりと見極めることが大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回は「バックアップとは何か?」に繋がる、バックアップを考える上での基本となるポイントのお話と、一般的なバックアップ方法についてご紹介しました。
次回はバックアップを考える際に、よく登場する用語のご紹介と具体的なバックアップ種類について解説していきます。

 

お困りごとがありましたら、お気軽にお問合せください。

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