生産管理システムの導入時に気をつけたいポイント

連載テーマ「生産管理システム導入を成功に導くポイント」
- Vol.1 生産管理システムの導入フェーズとは
- Vol.2 生産管理システムの導入時に気をつけたいポイント
- Vol.3 生産管理システム導入時に必要な現場との合意形成とは
- Vol.4 マスタの重要性について
- Vol.5 運用テストフェーズにて押さえておくべきポイント
プロジェクトスタート時は目的を目指して進めていたはずが、終わってみれば既存システムの単純リプレースに終わっていた、なんて事はないでしょうか?
現状の運用を変えるというのは不安であり一筋縄でいくものではありませんが、目的を達成する為には絶対に必要なものです。その為に必要なポイントを確認してみましょう。
生産管理システム導入で目標を達成するまでの3ステップ
目的を達成する為の道のりは厳しく、高い目的を設定してしまうとなかなかクリアできずに現場は疲弊してしまいます。最終目的までのステップを設定する事で、成功体験をもとに一歩ずつ確実に進めていく方法も検討してみて下さい。
例えば、「所要量計算による原材料発注業務の自動化」といった目的でパッケージを新規導入するとします。
既存システム/手入力からパッケージに変わるだけでもかなりのストレスとなるはずです。
ステップ1:製品在庫管理の徹底
まずは製品の生産指示や、指示に対する実績収集を確実に行い、製品在庫の見える化を図る
ステップ2:原材料の在庫管理の徹底
次のステップにて原材料まで範囲を広げる
ステップ3:原材料発注業務の自動化
ステップ2までにパッケージにある程度慣れ、マスタ整備及び在庫精度が向上したタイミングで所要量計算による原材料発注業務の自動化を目指す
といったステップを設定する事で、できるところから確実に進めて行くという事が遠回りのようにも見えますが、確実にゴールに近づける事ができます。
現状業務は生産管理システム導入時に見直そう
システムが変わるという事は時には現状の業務を変えていく必要があります。
「習慣として行っている業務があるので、その機能を新システムでも実装する必要がある」
こういったキーワードをよく聞きますが、その業務は本当に必要なのでしょうか?
そもそも、その業務が何故必要なのか理解できていないと改善に繋げる事ができません。
目的を達成する為には、日々の業務を見直しどうすれば改善できるのかを考える事も必要です。
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まとめ
生産管理システム導入は目的を達成してこそ成功したと言えます。
プロジェクトを進めていくなかで脇道に逸れそうになる事は多々あると思いますが、目的は何なのかしっかりと意識し、ステップを踏んで着実に進めて成功を目指しましょう。
筆者
プロフィール
市山 角真 Kadoma Ichiyama
経歴:
これまでに20社を超える製造業のお客様へ生産管理システムを導入。パッケージ導入だけではなく、業種特有の要件に応じたアドオンシステムの開発経験も豊富である。
過去の導入事例では、ハンディ/タブレットを活用した現場システムやWebEDIによる調達業務効率化、また、海外の関連子会社へのシステム展開の実績あり。
TPiCS導入指導者、認定指導員資格を保有

生産管理システム『TPiCS-X』
基本ガイドブック
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